「壁の中」から

むかしblogtribeにあったやつのアーカイブ

2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

暴力から見た「国家」――萱野稔人「国家とはなにか」

『国家とはなにか』作者: 萱野稔人出版社/メーカー: 以文社発売日: 2005/06/17メディア: 単行本購入: 12人 クリック: 142回この商品を含むブログ (118件) を見る国家とはなにか、を原理的に分析するきわめて理論的な本。だけれど、よく整理されていてとても…

等価交換原理の効用

私の先日の記事についてkawakitaさんから返事がありました。いくつか疑問があったのでコメント欄で質問し、その回答をいただいたのですが、その返事をすると長くなりすぎてしまうので、返答を以下に述べようと思います。以下の記事はhttp://d.hatena.ne.jp/k…

内田樹の言説の批判的検討・2

前回の続きです。 ●贈与をどう考えるかさて、「贈与」ですが、この語については、内田氏および荒井さん、kawakitaさんそれぞれでどうも定義がかなり違っているようなので、ややこしいことになっているようです。そもそも、kawakitaさんは贈与を「対価が得ら…

内田樹の言説の批判的検討・1

先日の内田氏への批判について、kawakitaさんからトラックバックをいただきましたので、以下の記事に応答することにします。直接批判するわけではなくて、どうも「誤読によって仮想的を批判している」内田批判派のひとり、という以上には言及されてはいませ…

「死ぬということは偉大なことなので」 ――杉作「与那国」

大学からの友人であり幻視社同人でもある杉作氏の自主制作ドキュメンタリー映画「与那国」が、来る三月十八日、渋谷のイベント会場において上映されるそうです。(3/11表記等修正)「ねりけしクッキング」より ずいぶん前から撮っていると言うことを聞いてい…

働かない者は人間ではない(?)――内田樹「不快という貨幣」

この記事は前回の続きでもあるので是非そちらを参照してください。●俗流若者論の構図さて、本田由紀・内藤朝雄・後藤和智「「ニート」って言うな!」で本田氏は、世に氾濫するニート悪玉論の多くが、事実を無視した青少年へのネガティヴキャンペーンでしかな…